8年前の3月11日、私は狭山市の病院で血管造影、動脈塞栓術という治療の最中でした。なにやら透視のモニタが揺れるな、と思った途端に経験したことのない揺れがやってきました。幸いにも患者さん、レントゲンの機械に大きな問題はなく検査、治療は無事に終了しました。処置が終わって医局に戻ったときのテレビの映像は今も忘れられません…。ヘリコプターからの空撮でしたが、信じられない規模の津波が次々と田畑を飲み込んでいくものでした。まさに天変地異、恐ろしい自然の驚異を目の当たりにし、その時、医局にいた誰もが言葉を失っていました。

 あの東日本大震災から8年。まだまだ復興は進まず、1000人以上の行方不明者がおられます。今、こうして仕事をしてられるのは本当にありがたいことであることに感謝すると同時に、被災により亡くられた方々のご冥福と、今も復興に向けて大変な思いをされている方々が一刻も早く平静な生活を取り戻されることを祈ってやみません。

さいとう内科クリニック